クビアカツヤカミキリは、サクラやモモ、スモモ、アンズなどの木を食害する大型
のカミキリムシです🐞
幼虫が木の内部を食べ進むことで樹木を弱らせ、被害が深刻になると、立派なサクラ
の木でも枯れてしまうことがあります。
日本では被害の拡大が問題となり、2018年1月に環境省から「特定外来生物」に指
定されました⚠️
この記事では、クビアカツヤカミキリの特徴や生態、被害を受けた木の見分け方
について、分かりやすく解説します。
クビアカツヤカミキリとは?🐞
クビアカツヤカミキリは、コウチュウ目カミキリムシ科に分類される昆虫です。
学名は「Aromia bungii」、英名では「red-necked longhorn」と呼ばれています。
別名として「クロジャコウカミキリ」と呼ばれることもあります。
名前のとおり、首のように見える胸の部分が赤く、黒く光沢のある体をしている
のが大きな特徴です。
基本情報
・和名:クビアカツヤカミキリ
・学名:Aromia bungii
・分類:コウチュウ目カミキリムシ科
・体長:約22~40ミリ
・原産地:中国、朝鮮半島、モンゴル、ロシア極東など
・主な被害樹木:サクラ、モモ、スモモ、アンズ、ウメなど
クビアカツヤカミキリの特徴🔍
成虫の体は黒く、表面にはツヤがあります。特に目立つのが、赤色をした胸
の部分です。
触角は非常に長く、体と同じくらいか、それ以上の長さになることもあります。
ただし、すべての個体の胸が赤いわけではありません。全身が黒いタイプも存
在するため、色だけで判断するのは難しい場合があります。
また、刺激を受けると、麝香や柑橘類を思わせる独特のにおいを出すことが
あります。
よく似たカミキリムシとの違い
クビアカツヤカミキリに似た昆虫として、ジャコウカミキリがいます。
ジャコウカミキリにも胸が赤い個体がいるため、「胸が赤い」という特徴だけでは
正確に見分けられません。
クビアカツヤカミキリの羽は、黒くて光沢があり、比較的なめらかです。
一方、ジャコウカミキリの羽には凹凸があり、緑色や青色、赤褐色などの金属
的な光沢が見られることがあります。
サクラやモモを食害する危険な害虫🌸🍑
クビアカツヤカミキリの主な被害は、幼虫による樹木内部の食害です。
成虫のメスは、サクラやモモなどの幹の割れ目や、樹皮の隙間に卵を産み付けます。
卵から孵化した幼虫は木の中へ入り込み、幹の内部をトンネルのように食べ進みます。
幼虫が樹皮の内側にある大切な部分を食べてしまうことで、木の中の水分や栄
養の流れが妨げられます。
被害が進むと、次のような症状が現れます。
・枝の一部が枯れる
・葉の数が減る
・花が咲きにくくなる
・樹勢が急激に弱る
・幹や枝が折れやすくなる
・最終的に木全体が枯れる
桜並木や公園のサクラだけでなく、モモやウメなどの果樹にも深刻な被害を与
える可能性があります。
木の根元にある「フラス」に注意⚠️
クビアカツヤカミキリの被害を見つける重要な手掛かりが「フラス」です。
フラスとは、幼虫が木の内部を食べた際に出る、木くずとフンが混ざったものです。
幼虫は木の中で発生したフラスを、幹に開いた穴から外へ押し出します。
そのため、サクラやモモの木の根元に、茶色い木くずのようなものが大量に落ち
ている場合は注意が必要です。
フラスには、次のような特徴があります。
・細かい木くずのように見える
・幼虫のフンが混ざっている
・うどん状やかりんとう状になることがある
・木の根元や幹の割れ目にたまる
・春から秋にかけて多く見つかる
木の根元に見慣れない木くずがある場合は、単なる腐食やアリの活動と決めつ
けず、幹に穴が開いていないか確認しましょう。
クビアカツヤカミキリの一生
クビアカツヤカミキリは、卵、幼虫、蛹、成虫という順番で成長します。
① 卵
夏になると、メスがサクラやモモなどの樹皮の割れ目に卵を産みます。
メス1匹が非常に多くの卵を産むこともあり、繁殖力の強さが被害拡大の一因
になっています。
② 幼虫
卵から孵化した幼虫は、すぐに木の内部へ侵入します。
幼虫は白っぽい色をしており、成長すると体長40~50ミリほどになることがあります。
木の中で長期間過ごし、樹皮の内側や木部を食べながら成長します。
③ 蛹
十分に成長した幼虫は、木の内部で蛹になります。
気温や地域によって成長速度が異なり、成虫になるまで2~3年かかる場合もあります。
④ 成虫
初夏から夏にかけて、成虫が木の幹に穴を開けて外へ出てきます。
日本では6月中旬から7月下旬ごろに成虫が多く見られるとされ、地域によっては7月上旬に発生のピークを迎えます。
成虫の寿命は、およそ1~2か月です。
成虫は何を食べる?
幼虫は木の内部を食べますが、成虫は熟した果実や傷んだ果実などを餌にします🍎
酢のにおいにも引き寄せられる性質があるとされ、実験ではリンゴの切れ端を与
えて飼育された例もあります。
成虫は飛ぶことができますが、長距離を一気に移動する能力は高くないと考え
られています。
それでも、被害を受けた木材や植木などが人によって運ばれることで、生息地域
が遠くまで広がる可能性があります。
クビアカツヤカミキリの分布🌏
クビアカツヤカミキリは、もともと中国や朝鮮半島、モンゴル、ロシア極東な
ど、東アジアから北東アジアにかけて分布している昆虫です。
その後、日本やイタリアなどにも入り込み、外来生物として分布を広げました。
日本では関東地方や東海地方、近畿地方、四国地方など、離れた地域で被害が
確認されてきました。
一度定着すると繁殖力が強く、完全に駆除することが難しいため、早期発見が
非常に重要です。
被害を防ぐためにできること🌳
被害の拡大を防ぐためには、日頃からサクラやモモなどの木を観察すること
が大切です。
特に確認したいのは、次のポイントです。
✅ 木の根元に大量のフラスが落ちていないか
✅ 幹に丸い穴が開いていないか
✅ 樹皮の隙間から木くずが出ていないか
✅ 枝や葉が急に枯れていないか
✅ 黒い体と赤い胸を持つ大型の虫がいないか
クビアカツヤカミキリと思われる昆虫やフラスを見つけた場合は、むやみに別の場
所へ移動させず、自治体や専門機関に相談することが重要です。
まとめ
クビアカツヤカミキリは、黒く光沢のある体と赤い胸が特徴的な大型の
カミキリムシです🐞
見た目は美しい昆虫ですが、幼虫がサクラやモモなどの幹の内部を食べるため
、木を枯らしてしまう危険な害虫でもあります。
特に木の根元に大量のフラスが落ちている場合は、すでに幼虫が幹の中へ入り
込んでいる可能性があります。
日本の美しい桜並木や大切な果樹を守るためにも、早期発見と被害拡大の防
止が欠かせません🌸
身近なサクラやモモの木に異変を感じたら、幹や根元を注意深く観察しましょう。
ブログでは「クビアカツヤカミキリ」「サクラの害虫」「フラス」「特定外来生物」
などの関連キーワードを見出しや本文に自然に入れると、検索されやすくなります。


